PICK UP 01 ニッキの技術

ニッキのモノづくりを
支える三つの基盤技術

私たちニッキには、燃料供給装置をはじめとしたさまざまな製品のモノづくりを通して積み重ねてきた三つの重要な基盤技術があります。

●流体制御技術と機械技術
一つめは、ガスインジェクターやレギュレーター、遮断弁、ETB(Electric Throttle Body)、ポンプなどの製品の開発に不可欠な流体制御技術です。ニッキでは、ガソリンや軽油という液体燃料のみならず、LPG、CNG、LNGなどの気体燃料についても、制御機構の最適化を実現することによって、液体から気体までの幅広い燃料を制御する流体制御と機械制御の技術を獲得してきました。
●電子回路技術
二つめは、各種ECU・ECMの開発で培ってきた電子回路技術です。厳しい使用環境・条件に耐え、制御対象をセンシングしてエンジンを制御するコンパクトで高信頼性なECUを設計・製造する技術です。
●電子制御技術
三つめは、外気温、大気圧、エンジン稼働条件などによって的確な燃料噴射制御、点火制御、スロットル制御を実施し、最適な燃焼、スムーズな加速やトルク、排ガス浄化を実現する電子制御のための開発手法とソフトウエア対応ノウハウです。機能安全規格であるISO26262を取得するとともに、ソフトウェアの開発/検証手法を確立しています。

私たちニッキは、これまで培ってきた流体制御技術、電子制御技術、電子回路(センシング)技術で養ったメカトロ技術をカスタマイズすることでカーボンニュートラル実現に貢献します。

既存技術の融合・
カスタマイズにより高精度
ACサーボモーターを開発

電動化の分野では、主として電子制御技術、電子回路技術を活用し、高応答・高精度な位置決めを得意とするACサーボモーターの開発を進めています。
エンジンだけでなく、100を超えるさまざまなモーターが使われている自動車では、高出力で高効率なACサーボモーターの開発は、カーボンニュートラルの実現に大きく貢献します。さらに機械技術をカスタマイズすることで、ACサーボモーターを活用した製品群の拡充を推進していきます。

既存技術の融合・カスタマイズにより水素制御機器を開発

 ニッキでは、ガス燃料システムで蓄積した流体制御技術を活用し、最も有望なエネルギー源として注目されている「水素」制御機器を開発していきます。「水素」は、酸素と結びつけることで発電したり、燃焼させて熱エネルギーとして利用できます。また、燃焼にあたってCO2を排出させません。
 天然ガス(LNG/CNG)は石炭や石油と比べて環境汚染物質の排出量が少ないという特性もあり、現在も注目を集めるエネルギー資源です。天然ガスはエネルギー密度が大きくPM(粒子状物質)がほとんど発生しないことから、毎日定期的に長距離を走る重量車(大型トラック等)の分野でディーゼルエンジンの代替としての利用が増加しています。
 今後は、すでに開発した水素制御機器とメカトロを融合し、カスタマイズすることでさらなる製品群拡充を推進していきます。